学部案内:学部長ご挨拶

理工学部で学ぶということ

理工学部長 柏ア 尚也
理工学部長
柏ア 尚也

 皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが新たなステップを志して東京電機大学理工学部に入学されて、私たちと巡り会えたことを心より祝福いたします。皆さんが大学院に進学する時、または就職する時に「ああ、本当に私は運が良かった。」と思えるように、私たちは皆さんをサポートしていきたいと思いますし、皆さんも充実したキャンパスライフを送ってもらいたいと思います。特に私も東京電機大学の卒業生ですから、皆さんが、東京電機大学理工学部を踏み台にして大きく世界に羽ばたいて欲しいと願います。
 折角の機会ですので、ここでは皆さんがキャンパスライフを過ごす上でのいくつかについて話してみたいと思います。
 論語の衛霊公第15 に以下のような一節があります。

  子曰、不曰如之何、如之何者、吾未如之何也已矣。

  (子曰わく、之をいかんせん、之をいかんせんといわざる者は 吾、之を未だいかんすることなきのみ)

  (孔子は言った、これをどうしたらいいだろう、どういうことだろうと思案し工夫しない人に、私は、未だ手助けをしてあげられたためしがないのだ)

 大学で学ぶという事の第一は、この論語の一節に尽きます。今まで高校の先生が丁寧なプリントを用意されて、皆さんは受け身の授業を受けていたかもしれません。大学でも授業は似たように進みますが、大学では、自分で学び解釈し理解していく姿勢が大切です。「一を聞いて十を知る」ことができるのも、一の前に百も悩んでいるからです。目の前の問題に対峙できる人材が望まれています。悩み自ら学べる習慣を身につけてください。
 よく、将来の目標が定まらないので勉学に意欲がわかないとか、将来が保証されていないので勉学が無意味に感じるとかと悩む学生さんがいます。多かれ少なかれ五月病というのも漠然とした不安をもつものですが、次のように考えてみたらどうでしょう。

  天命に安んじて 人事を尽くす (清沢満之 1863 − 1903)

  (私の天命はなにか分からないけれども、今私にできることを私なりに精一杯しよう)

 将来、何になりたいと思う事は大切ですが、思い当たるものがなかったとしても、今できることをひとつひとつすることが、きっとあなたの天命に繋がるのですよ、というのです。今の時間を大切に、不平を言わず一歩ずつ歩んで行くことを願います。きっと、あなたらしい道が見えてくると思います。
 さて、高校までと違い大学は自由です。一人暮らしを始める方もいるでしょう。そして、比較的開放的で自由になりますから遊ぶ機会も増えるでしょう。是非、仲間をつくって大いに遊んでください。大学時代の友人は一生の友になります。就職した後でも仕事で助け合うことも少なくありません。学内に限らず他大学の友人をつくるのもいいでしょう。できれば異性の友だちもつくってください。みなさんは、もう大人として異性の気持ちをわかるようにならなくてはなりません。積極的に留学生とも友達になってください。民族の違いを受け止めることができるようになるのは大切です。そして、いつかはみなさんも留学してみる機会があるといいですね。皆さんが良い友だちとめぐり逢えますように願っています。
 それでも、いろいろなトラブル、悩みがあると思います。事務室の職員、学系の教員が相談にのって くれますので、臆せずに話してみてください。本館3階の学部長室もドアを開けておきますので、気軽 に話にきてください。メールでも結構です。[deans@ml.dendai.ac.jp]



PAGE TOP